別居中に不倫したのは?
【夫婦関係破綻後の不倫】
<相談内容>
妻と別居中なのですが、別居後に別の女性と出会い、交際中です。
今後結婚も考えられるので、離婚することはできますか?
<返答>
夫婦関係が破綻した後に他人と関係を持ったとしても、法律上不貞行為にはなりません。
離婚請求が認められるためには、
◇妻とは同居中から夫婦仲が破綻していたこと
◇妻との関係はもう円満な関係に戻れないほど破綻していたこと
◇他の女性との交際は別居後始まったこと
◇妻に毎月婚姻費用を支払っていること
などを裁判官に説明することが必要になります。
【離婚したいが行方不明】
<相談内容>
夫が突然家を出て行ってしまい、以来ずっと行方不明です。
連絡もなく、会社も辞めて、全く音信不通です。
このように行方不明の状態で離婚は出来るのですか?
<返答>
正当理由がなく、家を出て行き、そのまま行方不明の状態が続いているのであれば、「悪意の遺棄」にあたります。
また、夫の行為は「婚姻を継続し難い重大な事由」にも該当するといえます。
離婚の場合には、まず調停を申立しなければなりませんが、相手が行方不明の場合には、例外的に訴訟を提起することができます。
相手の住所地は、行方不明になる前の最後の住所地になります。
相手は訴状を受け取ることができませんので、「公示送達」という方法をとる必要があります。
公示送達とは、訴状を裁判所の掲示板に掲示し、2週間経てば、相手が掲示板を見ていなくても相手が訴状を受け取ったことにする制度です。
その後、決められた期日に裁判所に出頭します。
当然相手は欠席します。
裁判官は、提出済みの証拠を調べたり、事情を聞いたりして、判決を出すことになります。
また、行方不明の期間が3年以上7年未満の場合には、それだけで離婚が認められます。
この場合にも訴訟を提起する必要があります。
また、行方不明の期間が7年以上の場合には、訴訟を提起する方法と、家庭裁判所に申し立てて、裁判所から「失踪宣告」を出してもらう方法があります。
失踪宣告が出ると、生死不明になってから7年経過した時点で夫は死亡したものとみなされます。
夫が死亡すると、法律上当然に婚姻は終了します。
ただし、相手が見つかった時には、訴訟で判決をもらっている場合には、相手が見つかっても離婚は有効なままですが、失踪宣告の場合には、相手が見つかると失踪宣告は取消され、婚姻関係は復活することになります。
【夫が働かないため離婚】
<相談内容>
夫が会社を辞めて、働こうとしません。
貯金とパート代で生活しているのですが限界です。
離婚を考えているのですが?
<返答>
民法では、「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」と定めています。
この義務に違反することが「悪意の遺棄」にあたります。
働けるのに働かない、家事育児もしないということで、その状態もある程度継続し、改める様子も見られないようであれば、夫婦の協力・扶助義務に違反しています。
夫の態度は、「悪意の遺棄」に当たると思いますので、離婚は認められるものと考えられます。
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