相続人が不明の場合は?
【相続人不明の場合】
<相談内容>
相続人がいない場合は、その亡くなった人の遺産はどうなるのですか?
<返答>
相続人が不明という場合は、被相続人が死亡して相続が開始したのに、相続人がいるのかいないのか不明の場合であり、この場合には、法律上相続開始のときから相続財産は法人となり、家庭裁判所によって選任された相続財産管理人が相続財産の管理をすることになっています。
相続人が不明の場合に、まず第一になされることは相続財産管理人を選出することであり、その手続は、利害関係人または検察官の請求で家庭裁判所が選任することになっています。
さらに家庭裁判所は管理人を選任した旨を官報に公告し、その後2ヶ月以内に相続人が現れなかったときに家庭裁判所の監督の下に清算手続きをし、相続人の債権者がいるような場合には、一定の手続に基づいて弁済することになります。
最後まで相続人が現れなかった場合には相続人の不存在が確定したことになりますが、その結果、第一に相続人並びに管理人に知れなかった相続債権者と受遺者はその権利を行使することができなくなります。
第二に確定後3ヶ月以内に特別縁故者から請求があった場合には、清算後残存すべき相続財産の全部または一部を与えることができ、第三に特別縁故者に処分がなされなかった残りの相続財産は国に帰属することになります。
特別縁故者とは、被相続人と生計を同じくしていた者や相続人の療養監護に努めた者等をいいます。
【借金の相続】
<相談内容>
夫が亡くなり、財産が残されたのですが、夫は生前多額の借金をしていたことがわかり、債権者が返済を求めてきました。
相続財産では払いきれないのですが?
<返答>
消極財産(マイナスの財産)の価額の方が積極財産(プラスの財産)を上回っている場合には、相続放棄をするか、また、積極財産として受け継いだ財産の範囲内に限って借金の返済等に応じる限定承認をすることが認められています。
相続放棄をする場合には、相続人となったことを知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所へ相続放棄の申立をしなければなりません。
積極財産と消極財産の価額のどちらが高いかが明らかでない場合には、限定承認することが考えられます。
限定承認をすれば、積極財産の価額の方が高ければ、借金を支払った後の残りが手元に残ることになりますし、借金の額の方が高かったとしても、積極財産の価額を越える部分の返済はしなくてもよいのです。
ただし、限定承認は相続人が複数いる場合には、相続人全員の同意がないとできません。
また、相続人となったことを知った日から3ヶ月以内に相続放棄や限定承認をしなかった場合には、単純承認したものとされます。
【生命保険金の相続】
<相談内容>
遺産分割で生命保険金や香典も分割するよう、言われたのですが?
<返答>
生命保険金は、受取人が被相続人以外となっていればその受取人固有の財産となり、相続財産には含まれません。
相続税法上では、相続人の受け取った保険金を相続財産とみなして相続税を課税していますが、相続の承認・放棄や相続財産の分割等にあたっては、相続財産とみなされません。
保険金の受取人となっている相続人が相続放棄をしたような場合であっても、保険金だけは受け取ることができます。
しかし、受取人が本人となっていたり指定されていない場合には、本人の死亡と同時に本人の財産となるため、相続財産に含まれることになります。
死亡退職金も相続財産に含まれないものとされています。
香典について、これは遺族への弔意を表し葬儀費用の一部にあてるために贈られる金銭であって、本人の財産ではないため、相続財産に含まれないものとされています。
喪主がこれを葬儀費用にあて、まだ残りがある場合には、祭祀主宰者が今後の祭祀費用にあてるために預かります。
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