遺言作成の注意点とは
【遺言の作成】
<相談内容>
遺言をしたいのですが、どのようにすればよいのですか?
<返答>
遺言をする場合には、法律が規定している方式によらなければなりません。
普通方式と特別方式とがあり、普通方式には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の三種があり、この普通方式によることができない場合、すなわち死亡の危急が迫った時、また隔絶された場合にあるときは、特別な簡易の方式による遺言を認め、危急時遺言と隔絶地遺言とに分けられます。
自筆証書遺言は、遺言者が自分で遺言の内容全部と遺言した日付と遺言者の氏名を書き、印を押すことが必要です。
公正証書遺言は2人以上の証人の立会いのもとに、遺言者自身が遺言の内容を公証人に口授し、公証人がこれを筆記して作成されます。
秘密証書遺言は、遺言者が遺言の証書を作り、署名捺印して封印した後、公証人と2人以上の証人の前に提出して、自分の遺言書である旨およびその筆者の氏名および住所を述べ、公証人がそれに所定の手続をして作成することになります。
【二通の遺言書】
<相談内容>
父が亡くなった後に、父が書いた遺言が2通出てきたのですが、どうなるのですか?
<返答>
遺言者はいつでも遺言の方式に従って、その遺言の全部または一部を取消すことができるとしています。
前の遺言に抵触する遺言を作成することによって、その抵触する部分につき、前の遺言が撤回されたことになります。
遺言者が生前処分ですでに書いた遺言書に衝突するような行為をした場合にも、前の遺言が撤回されたことになります。
遺言者が故意に遺言書を破棄した場合は、破棄された部分の遺言は撤回されたものとされ、また遺言で贈与するとした目的物を故意に破棄した場合も、撤回されたものとみなされます。
また、二通の遺言が出てきた場合には、二通の遺言書のうち、日付が後の遺言者が有効であり、それに抵触した前の遺言は無効になってしまいます。
なお、遺言はいつでも取消すことができるため、民法は逆に、遺言書の取消権を破棄することはできないと規定しています。
遺言書が公正証書による遺言でない場合には、家庭裁判所に遺言書を提出して、裁判所の検認を得なければならないことになっており、それに反すると、5万円以下の過料に処せられるとされています。
【未成年者の遺言】
<相談内容>
未成年者は遺言をすることはできないのでしょうか?
<返答>
未成年者でも満15歳以上の者であれば、誰でも自分で遺言をすることができます。
ただ、満15歳以上の者でも、精神障害等で自分の行為に判断能力がない常態の者は遺言をしても無効であって、なんら遺言の効力は及ばないことになります。
精神障害を理由に後見開始の審判を受けた者でも、その者が正常な精神状態にある間であれば遺言ができます。
この場合には、医師2人以上が立ち会って、正常な精神状態にあることを証明してもらわなければならず、その旨を遺言書に付記して、署名捺印を必要とします。
【扶養してくれた子に遺産を残す】
<相談内容>
面倒を見てくれる次女に遺産を多く残したいのですが、どうすればよいですか?
<返答>
相続分とは、共同相続人が相続財産の上に有する権利義務の割合ことですが、扶養したからといって法律上当然には扶養した子の相続分が多くなることはありません。
この場合には、遺言により被相続人が直接に相続分を指定するか、直接でなく第三者にそのように指定してくれと委託する方法があります。
前者の場合には、相続の開始と同時に当然に指定されたどおりに決まり、後者の場合は、相続開始後、その第三者がそれを承諾して指定を実行した時に相続分が決まることになります。
これを指定相続分といいます。
ただし、相続分を指定するにあたっては、被相続人の兄弟姉妹以外の者が相続人であるときは、遺留分というものがあり、相続廃除などにより相続権がないものとされない限り、被相続人の勝手な意思で左右できない相続財産の取り分というものがあるので、これを侵して相続分の指定はできません。
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